アッサムは、世界最大の紅茶の生産地であるとともに、世界中に広まるアッサム種の古里でもあります。力強くてコクのあるアッサムティーについてご紹介します。
アッサム Assam インドティーの原点






ダージリンと並んでインド紅茶の中で有名なのがアッサム。しかし、ダージリンとは対極的な味をしています。香りを楽しむダージリンは、ストレートで飲むのに向いていますが、味を楽しむアッサムは非常にコクがあり、ストレートではなく、ミルクティーにするとフルボディと言われる甘く濃厚な味が引き立ちます。柔らかい香りもともない、イギリス人に長く愛されている本格的ミルクティーが楽しめます。
コクのある味を好むコーヒー党にも最適な紅茶だと言えますが、セイロンティが主流の日本では、あまり馴染みがないかもしれません。しかし、アッサム地域では、世界一の紅茶の生産量を誇るインドの中でも、約半分を占める大生産地であり、多くの人々がアッサムを愛飲しています。
アッサムは、インド北東部の州の名称でもあります。アッサム州には、北にヒマラヤ山脈、南東のナガ山脈にはさまれたブラマプトラ河の流域にあるアッサム渓谷に、7地域、616のエステート、20万haに及ぶ茶園があり、年間35万tもの紅茶を生産しています。
広大な敷地に、水平に広がる茶園は圧巻。茶園には、強い日光を弱めるために、日陰樹(シェードツリー)と言われる木陰を作る樹木がところどころに植えられており、アッサムならではの風景を彩っています。さらに、水平の土地から、水に弱い茶樹を守るために、ところどころに排水溝が通っているのもアッサムの茶園の特徴です。
気候的には亜熱帯モンスーン地域で、11月後半から3月初めまで低温と乾燥のため茶の休眠期になりますが、5月6月は気温と天候に恵まれ高品質で収量も多く、その頃収穫されるセカンドフラッシュに最もよい製品が出来ます。
また、アッサムはアッサム種のふるさとでもあります。紅茶の葉は、小ぶりの葉を持つ中国種と大型のアッサム種の大きく分けて2種類あります。アッサム種は、アッサム州の都市シブサガルで、1823年に発見された新しい茶種なのです。
そもそも、イギリスは中国からお茶を輸入していました。しかし高額のため当時植民地であったインドでお茶を栽培しようとしていたのですが、風土が
異なるため、なかなかうまくいきませんでした。アッサム種はインドの気候に合い、イギリス人にとってまさに福音でした。アッサムではもちろんアッサム種で栽培され、さらに世界の新興茶産地で植えられるようになりました。
アッサムの茶園では、オーソドックス製法、CTC製法で作られていますが、CTC製法は早くから取り入れられ、ほとんどの製茶工場で使われています。CTC製法で作られた紅茶は、ひときわ濃い味と水色になります。
世界の紅茶のスタンダードとも言えるアッサム。ミルクティーやロイヤルミルクティーで是非お楽しみください。
●飲み方: ミルクティー、ロイヤルミルクテイー
●シーン:アーリーモーニングティー、ブレックファーストティー、ハイティー
アッサムのクオリティーシーズン
-KOBE TEA CHART- アッサム orthodox
味
コク
渋み
水色
濃さ
明るさ
芳香
華やか
-KOBE TEA CHART- アッサム ctc
味
コク
渋み
水色
濃さ
明るさ
芳香
華やか